うみやまにおもうこと UMIYAMA NI OMOU KOTO in Catholic Kusatsu Church Concert 2/2

うみやまにおもうこと(続)
Umiyama ni Omou koto
2018.8.25[]カトリック草津教会 Catholic Kusatsu Church  
Special thanks :菱倉佳代&菱倉新緑 (カトリック草津教会)
         ハーモニースタジオ 名越美樹&芦田真一                       

主催:京都市立芸術大学音楽学部・同大学院音楽研究科作曲専攻中村研究室

ジローラモ・フレスコバルディ《音楽の花束より》
フェラーラのフレスコバルディはローマの聖ペテロ大聖堂の教皇オルガニストで
初期バロックの鍵盤楽曲の重要作曲家。ミサのために深く美しく音楽を書いた。
ミサに用いる曲集《音楽の花束》(1635)から《トッカータ集》(1616,1627)から
聖母のミサへのトッカータ、聖体奉挙のトッカータを演奏する。
(カルロ・フォルリヴェジ)バッハは《音楽の花束》の写譜を研究していた。

ステファノ・ボニラウリ《12の小スタディより》(世界初演)
ボニラウリはイタリアのレッジョ・エミリアの1964年生まれの作曲家。
本日は12の小スタディより以下の3曲、5.ブラシの先 9.カラフルな雷
10.足と羽を演奏する。この3つのエチュードは、箱庭のように非常に短いが、
豊潤な音色に満ちている。本作はカルロ・フォルリヴェジに献呈。
(カルロ・フォルリヴェジ)

フランチェスコ・デュランテ《フィナーレ》
デュランテ(1684-1755)はバッハの前年生まれのナポリの作曲家で、
その作品は表情豊かで明るい。カルロ・・フォルリヴェジにより装飾された
ヴァージョンで上演。(カルロ・フォルリヴェジ)

カルロ・フォルリヴェジ《トッカータ》
アシジ聖クレア大聖堂[世界遺産]オルガニストのフォルリヴェジ自身のトッカータ。
神秘とスピリチュアリティの感覚に満ち、短い時間にまた違った
現代の作曲技法の名人技が置かれている。(カルロ・フォルリヴェジ)

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ《前奏曲へ短調》
バロック音楽最高尾にして西洋音楽の基礎となる大バッハ(1865-1750)。
和声のテクスチュアとそれぞれのパートの旋律の動きが素晴らしい。
(カルロ・フォルリヴェジ)

カルロ・フォルリヴェジ[作曲・オルガン]
作曲家・研究者・オルガニスト。ボローニャ音楽院、ミラノ音楽院、
聖チェチーリア音楽院で学ぶ。文部科学賞政府給費生として東京音楽大学、
フルブライト奨学生としてノースウェスタン大学で研究。多数の受賞のほか、
アイヌ音楽を含む日本伝統音楽と舞踊の分野で研究を重ねた。作品は世界各地の
音楽祭、劇場で定期的に上演(アメリカ、カナダ、イタリア、フランス、ドイツ、
オランダ、フィンランド、ポーランド、日本、中国、オーストラリア等)。
オーケストラ、合唱、室内楽、舞踊音楽、電子音楽、日本伝統楽器のために
作品が書かれている。京都市立芸術大学、京都精華大学、大阪音楽大学、
東京藝術大学、札幌大学、ノースウェスタン大学、アデレード大学、
メルボルン大学、パリ国立音楽院、ソルボンヌ大学で講演。
ASISSI SUONO SACRO作曲マスターコース講師。
イタリア国立G.B.ペルゴレージ音楽院教授。
アシジ聖クレア大聖堂[世界遺産]オルガニスト。アシジ在住。


《休憩》


弘田龍太郎《浜千鳥》
弘田龍太郎(1892-1952)は高知の生まれで、洋楽と邦楽の融合を
目指した作曲家。雑誌「少女号」で発表の童謡。歌詞は少女号の編集人であった
鹿島鳴秋。幼い時に両親と生き別れとなった。そこに弘田の優しくあたたかい
メロディが付されている。

青い月夜の浜辺には
親を探して鳴く鳥が
波の国から生まれ出る
濡れた翼の銀の色

夜鳴く鳥の悲しさは
親をたずねて海こえて
月夜の国へ消えてゆく
銀のつばさの浜千鳥

ロルフ・ロブランド《ユー・レイズ・ミー・アップ》
ロブランドは1955年生まれのノルウェー・クリスチャンサン生まれの作曲家。
ノルウェー音楽院で博士号取得。歌詞はブレンダン・グラハム。ノルウェーのデュオ・
シークレットガーデンの二人の作。大いなる存在、あなたが私に力をくれる。

浜千鳥は鹿島鳴秋作詞、弘田龍太郎作曲の童謡で大正9年に発表された。
鳴秋が新潟県柏崎市の番神海岸を散歩している時にこの歌詞が生まれた。
幼い頃に親に見捨てられた経験から、この歌詞の「親をたずねて海越えて」と
悲しさが反映されています。You raise me upは、ノルウェーのRolf Løvland作曲。
原曲はアイルランド民謡ダニーボーイ、ロンドンデリーの歌です。(村上さとみ)

Tre’s MaRiSa
2009年に結成した女性3人グループ。アルハープ、うた、よし笛を組み合わせて
演奏活動を始めた。唱歌、日本の歌、クラシック、アニメソング、懐メロなど
いろいろなジャンルの曲を、場に応じて演奏している。メンバーは古田真由美、
上窪のり子、村上さとみ。
                                                            
マイケル・ミーチ《人形芝居》
マイケル・ミーチが1954年にリコーダー三重奏のために作曲した「人形芝居」は、
ミーチがリコーダーの復興に貢献したデビッド・マンロウに捧げた曲で、
3曲で構成されています。1曲目の人形芝居は、あやつり人形が楽しく
軽やかに踊っているような可愛い曲、2曲目の間奏曲は穏やかな店舗で、
不思議なハーモニーがなんとも言えない心地よさを作っています。
3曲目のロマンスは、少女が抱く恋のときめきを表現した曲です。(土永知子)

湖渡里~ことり~
京都教育大学音楽科卒のリコーダーアンサンブル。3人とも滋賀に住んでいるので、
琵琶湖や小鳥の可愛い音色をイメージしたグループ名をつけた。
メンバーは土永知子、古田真由美、村上さとみ。2016年結成。
田村義一氏に師事。大阪古楽コンソートリコーダーオーケストラ団員。

リチャード・ロジャース《ドレミの歌》  
ロジャース作曲オスカー・ハマースタイン2世作詞ハワード・リンゼイ
ラッセル・クラウス脚本のミュージカル《サウンドオブミュージック》の劇中歌。
オーストリア出身のマリア・フォン・トラップによる自叙伝
『トラップ・ファミリー合唱団物語』を基に書かれた。実話。
1965年映画化で世界的ヒット。舞台は「ドイツによるオーストリア併合
(アンシュルス)に抵抗するオーストリア人」という主題のため
ザルツブルグ以外での上演は稀。

Richard Rodgers作曲の、ミュージカル『The Sound of music』の中の一曲。
主人公マリア先生がトラップ一家の子供達にドレミの音名を教える場面で
この曲が歌われているのをTuttiはよし笛でこの曲を二重奏します。(村上さとみ)

よし笛トゥッティ
よし笛が大好きなアマチュアよし笛グループ。メンバーは20人以上いる。
和気あいあいとした雰囲気のグループで、二重奏、三重奏の曲にも挑戦している。
月に2回の練習の出席率は高い。代表は小田陽子、指導は村上さとみ。
しが子ども体験学校のイベントを毎年夏休みに行い、子どもたちにもよし笛を紹介している。

井上渚《游》
フルートとピアノのための作品。OTOの会”わたしにも ひけるかな”シリーズ
No.190に収録、出版譜には子供のためのフルート曲 LEVEL4と記されている。
游はおよぐ、あそぶの意。なかむら勤務の京都市立芸術大学のUniversität Mozarteum Salzburg
との交流促進事業でザルツブルグと京都でそれぞれ二度計四度の交流時ザルツブルグ留学中の
井上渚さんと知り合い、この演奏会に寄せて作品を送って頂いた。15分の作品を草津の教え子の
お二人に演奏頂いて本日抜粋上演。

河副功《Projection 湖映》(世界初演)
湖面をレンズに見立てた物質の入射(プロジェクション)と
反射(リフレクション)、およびその作用点である焦点の3つの要素を
楽曲の基礎としている。入射された旋律音形および和声は半音階により
構成された2音高を中心の焦点として、折り返し反射される。
焦点を形成するための素材は、琵琶湖の湖上集落の暮らしを描く
絵本を題材としたシアターピース、中村典子先生作曲の楽曲《ぎんのなみおどる》より
拝借した。主にペンタトニックな響きを持つ8音高とそのリズムを用いており、
焦点にはこの8音高をそのままの形と、それを360度反転したものを重ねて
中間地点を割り出し使用した。作品内では、個体として出現する和声は
湖面に射す光、旋律は水の動作をイメージしている。

井上渚[作曲]
国立音楽大学附属小学校から高等学校ピアノ科卒業。
桐朋学園大学及び同大学研究科作曲科修了。
Universität Mozarteum SalzburgにてMasterstudium とPostgraduate修了。
桐朋学園大学作曲作品展に選出され「ピアノトリオ」「暗示」「起源」を発表。
Universität Mozarteum Salzburgのコンサートに選出され
「Werbel」「Schweigen」「Rinka」などを発表。
TIAA全国日本作曲コンクールにて審査委員賞を受賞し「洸」を発表。
第85回日本音楽コンクール作曲部門5位~9位入選。作曲を三瀬和朗氏、
Reinhard Febel氏、Tristan Murail氏に師事。
ピアノを三瀬あけみ氏、Michael Walter氏に師事。
桐朋学園大学、洗足学園 音楽大学でソルフェージュ、
作曲等、後進の指導にあたる。OTOの会などで
作曲編曲活動を行っている。

*2018年度日本音楽コンクール第1位を演奏会直前の
 8月23日受賞されました。おめでとうございます。

古谷裕美子[フルート]
大阪音楽大学音楽学部器楽学科フルート専攻卒業。
元ニューヨークフィル主席フルート奏者の
ジュリアス・ベーカー氏の公開レッスン受講。
ピエール・イヴ・アルトー氏の国際芸術セミナーに参加。
「20世紀音楽浴」コンサートに出演(ピエール・イヴ・アルトー氏主催)。
フルートオーケストラ「湖笛の会」メンバー。
ウィーン楽友協会ゴールデンホールにてコンサートを行う。
毎年行われる定期 演奏会、♪フルートフェスティバルin滋賀、
♪琵琶湖ホテルでのウィークエンドチャペルコンサートなど、
定期的な演奏会の活動を行う。
室内楽、アンサンブルにおいて種々なコンサートを行う。
2007年公開の映画「茶々」の音楽に参加する等多方面にて活動中。
CD「湖の四季」「琵琶湖周航の歌・琵琶湖哀歌」。
フルートを松山克子、曽根亮一、榎田雅祥、遠藤剛史の各氏に師事。

河副功[作曲]
草津市出身。 6歳よりピアノ、17歳より作曲を始める
。2010年京都市立芸術大学作曲専攻を卒業後、
2012年-2015年まで渡仏。エコールノルマル音楽院、
セヴラン市立音楽院にて作曲を学ぶ。
これまでに作曲をエディット=ルジェ、ヴァンサン=ドゥクレール、
松本日之春、前田守一、中村典子、清水幸子の各氏に、
ピアノを杉本由美子、中根典子の各氏に師事。
中村典子のシアター ピース《生命の舟》[滋賀県文化奨励賞(2010)]に
電子音楽で参加。カトリック草津教会では弦楽四重奏のための影silhouetteを
発表(2012)。現在草津市在住。

中村典子《汲響》 (2018,草津初演)
この地
この時の
天地の響を
汲む
耀う
天蓋の
地と交わるところ
流るる川のいつしか
邂逅す
かさねの祈り
永遠なれかし


宇宙

宇宙の真ん中に自分
宇宙は自分の写し鏡
自分は宇宙の写し鏡
ああ



光は時として 闇より残酷で
眩しさに目を反らし 空虚さを抱え
闇は時として 絶望を包み
いつか来る 光を預言する
巻きづらい螺旋
歪み 軋みつつ 伸びてゆく
光よ

光は時として 闇より深淵の
すべてを焼きつくす いかづちの炎
闇は時として 痛みを隠し
生まれ来る 光を待ちのぞむ
果てしれぬ波の
永遠も留めつつ はなたれる
光よ

光は時として 闇より超越し
彼方よりめぐりくる はじまりの座標
闇は時として 祈りを抱き
やがて来る あまたの母となる
不可思議の宙の
穿ち 開かれる天地よ
光よ

抱容

全ては善い知らせ 言葉と同じで
音にもサインがある 密やかなサイン
微かに響く消失点 隠されたサインの 産まれるところ
ただ好きなこと 深いところで 抱きとめる
사랑 sarang
我愛你 wo ai ni

全ては善い知らせ 心と同じで
君にもサインがある 生きているサイン
眩しく薫る消失点 近づいたサインは 微笑みながら
ただ好きなこと 深いところで 抱きとめる
사랑 sarang 我愛你 wo ai ni

全ては善い知らせ 光と同じで
宙にもサインがある 人知れぬサイン
遠く輝く消失点 燃えたぎるサイン 産まれるところ
ただ好きなこと 遥かな空で 抱きとめる
사랑 sarang 我愛你 wo ai ni

(宇宙・光・抱容:中村典子[詩]より)


中村典子《木響 vox populi》 (2018,世界初演)
うみやまにおもうこと 
天の聲 地の韻 
ひびきあう
そら
めぐりあう
とき

中村典子《あざいのまなご》
2014年に詩と曲を中村が書いたオラトリオあざいのまなごは
長浜市立浅井小学校校歌となり、英語版もある。
オリジナルの管絃楽には弦楽オーケストラの洋楽に
邦楽が融合され、篠笛と十七絃が加わっており、
本日は篠笛をフルートに変えて演奏する。

宮本妥子[ヴィブラフォン]
同志社女子大学学芸学部音楽学科打楽器専攻卒業、
ならびに同大学音楽学会《頌啓会》特別専修課程修了。
ドイツ国立フライブルク音楽大学大学院を経てソリスト科を
首席最優秀にて修了。ドイツ国家演奏家資格(konzertexamen)取得。
数々の国際コンクールで入賞、優勝。滋賀県文化奨励賞、平和堂財団
芸術奨励賞を受賞。これまで世界10カ国以上の現代音楽祭でソリストとして
招待演奏するなど欧米各地で高い評価を得る。帰国後、(一財)地域創造の
公共ホール音楽活性化事業協力アーティストとして、全国各地でのアウトリーチや
コンサートを行う。現在、石山高校音楽科、相愛大学音楽学部・同大学院非常勤講師、
同志社女子大学嘱託講師。パール・アダムスモニターアーティスト。
http://www.yasukomiyamoto.com/

中村典子[作曲・詩・オーガナイズ・オルガン]
滋賀県草津市出身。京都市立芸術大学を経て同大学院音楽研究科
作曲専攻首席修了。ブレーメン芸術大学へゼメスター派遣留学。
京都音楽協会賞。大学院賞。京都市芸術新人賞。滋賀県文化奨励賞。
廣瀬量平、北爪道夫、前田守一、藤島昌壽、田島亘、H.J.カウフマン、
G.アミ等各氏に師事。日本、韓国、中国、台湾、米国、メキシコ、ドイツ、フランス、
オーストリア、イタリア、スイス、スぺイン、ノルウェー、スウェーデン、イスラエル、
ロシア、リトアニア各地の音楽祭・放送局、大学でたびたび講演・作品上演。作品は
オーケストラ、合唱、室内楽、舞踊音楽、電子音楽、日本伝統楽器アンサンブルなど
多岐に渡る。ensemble clumusica & vocal ensemble clumusica で
国際現代音楽祭アジアの管絃の現在・アジアの音舞の現在・大枝インターナショナル
フェスティバルを継続開催。京都芸術センター運営委員(2008-17)。
現在、 京都市立芸術大学・同大学院准教授。

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ《主よ、人の望みの喜びよ》
バッハはバロック音楽の最後尾にして西洋音楽の基礎構築の作曲家で、
音楽一家バッハ一族の大バッハ、日本では近代音楽教育の歴史から
音楽の父とも呼ばれている。コラール《主よ、人の望みの喜びよ》が
全10曲の終曲となるBWV147の《心と口と行いと生活で》
Herz und Mund und Tat und Lebenは、バッハが1723年に
主の母マリア訪問の祝日のために作曲と推測される教会カンタータである。

=encore=
中村典子《川のほとりのこもりうた》
2001年、ギター弾きの亡き父に捧げてブレーメン滞在中作曲。
女性アーティストの家ヘーゲでレジデンス中911が起こり、
各国の女性アーティストと犠牲者を悼み、帰国途中フランクフルトで
空港のサーバーダウンで急遽中国北京東京経由で帰国し、
琵琶湖畔での上演に辛くも間に合った。よし笛の皆さんとの交流から
皆様に歌って頂き、深く感謝いたしております。

〜ご来場ありがとうございました〜

by n-nakamura226 | 2018-08-31 14:17 | Comments(0)
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